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明治27年6月17日 鑛泉分析試験表

☆大正13年3月17日 定量分析

分析依頼先    内務省東京試験所

結   果   酸性明礬緑礬泉と認定

医 治 効 用   下腿潰瘍・手足多汗症・皮膚病・

       慢性泌尿器及び生殖器病ほか

 

☆この頃から東京帝國大學理学部科学教室(木村教授)により鉱物分析を行う。この分

析結果をもとに東京帝國大學医学部物療内科の三澤敬義教授が研究を始めています。

☆昭和17年12月 三澤教授指導により小谷

徳郎医学士が臨床実験結果発表。

 日本温泉気候学会誌 第8巻2,3号「銅および

ヴァナヂン含有鉄泉の貧血症に及ぼす効果」

 飲泉による貧血患者に対

ての臨床実験がされ、効果

確かめられていると記録が

残されています。

 

三澤教授からの書簡

☆昭和18年3月15日 栃木県より売薬部外品の免許を受けています。尚、現代では自然湧出物につき許可制度廃止。

☆昭和20年8月15日終戦間もなく西洋医学の急速な発展により、

民間医療や自然湧出物使用の医薬部外品などが種々規制を受けるようになりました。以降、本鉱泉は地元の人々のみに愛用されていました。

参考までに昭和50年代頃地元商店などで売られていた鉱泉代金は

一升瓶で¥3,000が相場であり、

この値段は徒歩で危険な場所からの負い出しの手間代金ということで、地元では「鉄鉱水の一滴は血の一滴」ともたとえられる程、

大切にされていた鉱泉です。

売薬免許證

昭和18年頃の源泉部

左 2代目 正新(マサトキ)

☆平成に入った頃より、この鉱泉によって様々な症状が改善されたという人達の噂が広ま

り、特に立ち入り制限の措置も無かったので、山奥にも関わらず昼夜を通して鉱泉を汲み取

る老若男女が増え始めました。しかも、湧出量は岩の間から滲み出る程度の極めて少量。

1人が汲み終える迄かなりの時間を要し長蛇の列が続いていました。

そのため、急峻な現地において怪我や遭難す

る人が後を絶たず、また、源泉地周辺の環境悪

化が懸念され、諸官庁との協議により安全確保・

源泉保護の目的をもって、平成6年10月一般

の方の源泉地立ち入りを禁止いたしました。

 しかし、この鉱泉を以前から愛用している方

が多数おり、現在は鉱泉権を代々受け継いでいる大塚 建一郎が採取・販売しております。

中央の大きな石を昭和18年の写真と比較

 すると崩落土砂で約1,5m埋まっている。

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